まいど!タケよん!(@takeyon7)です。
MSCI コクサイ・インデックスと言えば日本以外の先進国の株式のベンチマークなので私たち日本人にとって使いやすく、人気ですよね。
そんなインデックスに連動するETFがブラックロック社で運用されているので調べて見ました。
長期投資を考えた場合に多くは投資信託よりも米国ETFの方が手数料面で有利になることが多いです。
ただ、先に結論を申し上げますと、TOKより投資信託の方が手数料が安かったので敢えてTOKを選ぶ理由は見当たりませんでした。
本記事の結論・まとめ
- 日本以外の先進国の株価指数を表すMSCI KOKUSAI(コクサイ)インデックスを指標としている
- このインデックスは日本人の投資対象として使いやすい
- だけどTOKは経費率が投資信託よりも高く、あえて海外ETFのTOKを選ぶ理由が無い
TOKの特徴
ブラックロック社が運営するETFですが、連動目標のインデックスがMSCI KOKUSAI(コクサイ)インデックスと日本を除く先進国各国の株式が投資対象となります。
それゆえに多くの日本人は会社から日本円で給料をもらうので投資活動による収入は日本以外に投資したくなるのは自然な流れです。
日本一辺倒だと、考えたくないですが日本が破綻した時に個人の財政も破綻してしまいます。
そこで投資先としては日本以外がいい!でもそこまで大きなリスクは取りたくないから新興国は除外したい!となるとこのインデックスが非常に使いやすいわけです。
そんなニーズを米国ETFで満たそうとするとTOKが選択肢になってきます。
ただ、このTOK最大の欠点は経費率が0.25%もあることです。
同じインデックスへの連動を目指したeMAXIS Slim先進国株式インデックスやニッセイ外国株式インデックスファンドなどの投資信託方法が信託報酬が0.1%台前半と低コストとなっています。
投資信託の場合、買付手数料や為替手数料も不要であるため、現状国内居住者があえてTOKを買うメリットが見当たりません。
TOK基本データ | |
投資対象 | 日本を除く先進国各国の株式 |
対象インデックス | MSCI KOKUSAI(コクサイ)インデックス |
配当利回り | 2.52% |
経費率 | 0.25% |
配当月 | 半期(6,12月) |
構成銘柄数 | 1,316 |
設定日 | 2007/12/10 |
運用はリーマンショック直前の2007年から開始されています。日本以外の先進国をカバーしているので構成銘柄数も1,316と広く分散されています。
TOKの構成銘柄
構成銘柄上位10銘柄は下の表のとおりです。
一応日本以外の先進国に広く投資をされているのですが、アメリカ市場が巨大すぎて上位10銘柄は全てアメリカ企業で独占されています。
ティッカー | 銘柄 | 構成比率 | 配当利回 |
AAPL | APPLE INC | 2.92% | 1.30% |
MSFT | MICROSOFT CORP | 2.16% | 1.48% |
AMZN | AMAZON COM INC | 2.15% | 0.00% |
FB | FACEBOOK CLASS A INC | 1.02% | 0.00% |
JPM | JPMORGAN CHASE & CO | 1.02% | 2.82% |
JNJ | JOHNSON & JOHNSON | 0.98% | 2.58% |
GOOG | ALPHABET INC CLASS C | 0.97% | 0.00% |
XOM | EXXON MOBIL CORP | 0.91% | 3.96% |
GOOGL | ALPHABET INC CLASS A | 0.91% | 0.00% |
BAC | BANK OF AMERICA CORP | 0.76% | 1.98% |
TOKの国別構成比率
国別の構成比率を確認すると米国がトップで67.6%にも上ります。
次いで、イギリス、フランスとヨーロッパ諸国が続きます。
国 | 構成比率 |
米国 | 67.6% |
イギリス | 6.4% |
フランス | 4.2% |
カナダ | 3.6% |
ドイツ | 3.6% |
スイス | 3.1% |
オーストラリア | 2.5% |
香港 | 1.3% |
オランダ | 1.3% |
スペイン | 1.1% |
その他 | 5.3% |
日本以外の先進国に広く投資と言っても、大半がアメリカへの投資となることは抑えておくべき事実です。
TOKのセクター別構成比率
続いてセクター別の構成比率です。
国別で見ると大半がアメリカですのでアメリカ株式市場の構成比率の影響が強く表れています。
種別 | 構成比 |
情報技術 | 18.96% |
金融 | 17.10% |
ヘルスケア | 12.49% |
一般消費財・サービス | 11.98% |
資本財・サービス | 10.18% |
生活必需品 | 8.20% |
エネルギー | 7.26% |
素材 | 4.83% |
公益事業 | 3.10% |
不動産 | 2.94% |
電気通信 | 2.36% |
キャッシュ等 | 0.60% |
TOKチャート
直近1年間、3年、設定来である2007年からのチャートを全世界株式ETFであるVTと比較をしています。
違いはVTでは日本も新興国も含んでいる点です。
結論を申しますと、ほぼ差異のないチャートとなっています。
直近1年間のチャート
直近1年間の比較です。VTが6.7%上昇に対し、TOKは8.5%と全世界株式を若干ながら上回っています。
yahoo Financeより
直近3年間のトータルリターン
次は3年間での比較です。今度は若干(誤差レベル)ですが、3年で2%と若干ながらTOKの方が成績が良いです。
でも全く同じ動きと言っても良いくらいですね。
yahoo Financeより
2007年からのトータルリターン
設定来となる2007年からのチャートです。
リーマンショック時に両者大きく落ち込んでいますが回復し、40%強の上昇です。
yahoo Financeより
配当・増配率
過去の配当実績は下図のとおりです。現在(2018.9.19)の株価に対する配当利回りは2.51%です。
設定来より順調に配当額が増えています。
半期ごとの配当ですが、順調に増加傾向であることが分かります。
ブログ後記
海外ETFの方が信託報酬が安いだろうと言うタケよん!の中でのセオリーが崩れ去ったETFでした。
ただこれはブラックロックが高いわけではなく、eMAXIS Slimシリーズや<購入・換金手数料なし>シリーズの信託報酬が安すぎるんですね。
この安さのほうが異常だという事を頭の片隅に置いておいたほうが良いかもしれません。
ほな、また。
関連記事です。コスト面で優秀な投資信託が多い先進国株式投信のコストランキングです。TOKの宿敵が多いことが分かります。
eMAXIS SlimシリーズでMSCI コクサイ・インデックスに連動する投資信託は激安コストです。