まいど!タケよん!(@takeyon7)です。
米国国債を運用するETFの中でもデュレーション期間が最も長い20~30年の米国国債で運用するETFについて調べて見ました。
債券は残存期間が長ければ長いほど、ボラティリティとリスクが上がるのですが、20年超となるとどれほどのリターンをもたらしてくれるのでしょうか。
本記事の結論・まとめ
- EDVは20~30年の米国国債で運用するETF
- 配当利回りは長期国債ETFのVGLTと大きな差が無い
- トータルリターンはVGLTより若干勝るが、ボラティリティも高め
EDVの特徴
バンガード社が運営するETFです。特徴は残存期間が20~30年もある米国国債で運用をしている点です。
気がかりなのは配当利回りがわずか3.19%しか無い点です。残存期間が10年超の長期国債で運用するVGLTでも3.12%の配当利回りなのであまり差がありません。
ひょっとしてリスクだけ上昇してリターンは横ばいではないのか?そんな疑問すら沸いてきます。
リスクとリターンについては後半のトータルリターンで見ていきます。
EDV基本データ | |
投資対象 | 残存期間が20~30年の米国財務省証券ストリップス債 |
対象 インデックス |
ブルームバーグ・バークレイズ米国債 STRIPS(20-30年)均等額面インデックス |
配当利回り | 3.19% |
経費率 | 0.07% |
配当月 | 四半期毎 |
構成銘柄数 | 80 |
設定日 | 2007/12/6 |
EDVの発行体別構成比率
潔いポートフォリオです。超長期国債ETFでは100%米国債での運用です。
EDV格付け別構成比率
格付けも米国政府により保証されているため、Aaa相当と言えます。
チャート・トータルリターン
トータルリターン比較では配当利回りであまり差の無かったVGLTや全米株式全体を表すVTIとの比較を行います。
直近1年間のトータルリターン
直近1年間のトータルリターンはVTIの9.3%に対し、EDVは-9.2%です。
VGLTも同様にマイナスリターンで-6.8%です。やはり超長期国債で運用するEDVの方がマイナスへの振れ幅も大きいですね。
ETFreplay.comより
直近3年間のトータルリターン
直近3年間のトータルリターンはVTIの43.2%に対し、EDVは0%です。
2015年から2016年にかけて米国での9年ぶりの利上げや、原油安などの影響で大きく株価を下げていました。そのためVTIも直近高値から12%以上の下落をしていますが、EDVはその影響を受けずに下落幅は2%以内に収まっています。
一方で2016年後半から2017年初にかけては株も債券も下げています。
株と債券の相関性が低いとは言っても「同時に下げることもある」と覚えておく必要があります。
ETFreplay.comより
2009年からのトータルリターン
比較対象のVGLTの設定来となる2009年からのトータルリターンです。
VTIもEDVもいずれも長期的には基本的には右肩上がりの理想的なチャートです。
長期国債のVGLTと超長期国債のEDVの違いとしてやはりボラティリティもリターンも高いEDVと、EDVと比較すると少し大人しいVGLTと言う構図になります。
ETFreplay.comより
それでもVGLTも債券ETFの中では高ボラティリティであることは覚えておきましょう。
EDVの配当・増配率
配当の浮き沈みは激しいです。特に2010年の高配当から2011年の落ち込みが-50%超で激しいです。
EDVの最近の配当額
最近は1株当たり0.8ドル程度の配当が受けられます。
四半期ごとにそこそこ安定した配当が貰えることは良いですよね。
ブログ後記
ポートフォリオ全体の安全性を高めてくれる債券ETFです。ただ、毎回株式と逆の値動きをするわけではないので同時に値下がりするリスクも計算しておく必要があります。
ほな、また。
関連記事です。全世界の株式市場の過半数を超えるアメリカ株式市場全体に投資する優秀なETFがVTIです。
ちなみに債券でも投資不適格債券ばかりを集めた【JNK】というETFもあります。まさにジャンク。