先日、2本のETFを立て続けに紹介しました。それは「VYM(バンガード米国高配当株ETF)」と「VIG(バンガード米国増配株式ETF)」です。
VYMは高配当銘柄を厳選、VIGは10年連続増配銘柄です。頭の中にこんな構図が浮かみあがりました。
我ながら安直ですね(笑)という事で上記のベン図の積集合部分の銘柄を探して、パフォーマンスを見てみたいと思います。
と、発想がアホっぽかったので最後に知的な単語を並べてリカバリーを狙いました(笑)
仮説
高配当ETFであるVYM、増配ETFのVIGの両ETFに組み込まれているような銘柄は両ETFを凌駕するほどのパフォーマンスを残しているのではないか。
VYMは399銘柄、VIGは178銘柄で構成されているし、重複している企業もあるのでは?そこに集中投資すればセミリタイアに一歩近づけますよね!
検証
まずはそんな都合のいい銘柄があるのかを調べ、あればそのパフォーマンスを測定してETFと比較をしてみたいと思います。
対象があれば、構成比率が上位10銘柄のリターンとVYM、VIGのリターンを比較してみます。
対象銘柄の抽出
VYMは399銘柄、VIGは178銘柄から成っているので重複する銘柄があるのか調べて見ました。重複が無ければここで検証終了です(笑)
地道な調査の結果、68銘柄がHITしました。上位10銘柄は以下のとおりです。
銘柄(ティッカー) | 比率(VIG) | 比率(VYM) |
Microsoft Corp.(MSFT) | 5.493% | 5.288% |
Johnson & Johnson(JNJ) | 4.455% | 3.721% |
Procter & Gamble Co.(PG) | 4.196% | 2.593% |
Coca-Cola Co.(KO) | 4.334% | 2.041% |
PepsiCo Inc.(PEP) | 3.718% | 1.799% |
International Business Machines Corp.(IBM) |
3.116% | 1.723% |
Wal-Mart Stores Inc.(WMT) | 3.457% | 1.275% |
QUALCOMM Inc.(QCOM) | 1.889% | 1.178% |
3M Co.(MMM) | 2.421% | 1.167% |
Lockheed Martin Corp.(LMT) | 1.682% | 0.859% |
ここであることに気が付きました。バフェット銘柄率が高い…
上位を中心にJNJ,PG,KO,IBM,WMTはバフェット銘柄ですね。
パフォーマンス測定
Yahoo Financeを使って、過去1年と過去10年のパフォーマンスを見てみます。
直近1年のパフォーマンス比較
まずは直近1年のVYM,VIGのチャートです。どちらも似たような形で2月の調整相場が始まるまではキレイな右肩あがりです。
Yahoo Financeより
VYMは7.57%、VIGは13.57%とどちらも良い数字です。特にVIGの13.57%は素晴らしいですね。ETFでこれだけ結果を残してくれると投資妙味があります。
次に検証対象の10銘柄のパフォーマンスを同じチャートで比較してみました。
Yahoo Financeより
見にくいグラフですみません。パフォーマンストップはMicrosoft Corp.(MSFT)で40.97%の上昇で、最下位はProcter & Gamble Co.(PG)で-11.95%でした。
ただし10銘柄の平均を取ると8.85%となり、パフォーマンスはVIG>重複上位10銘柄の平均>VYMです。
…長くなるので「VYMとVIGに共通の構成銘柄はインカム狙いの優等生!?(後編) 」へ続きます!後半では長期のパフォーマンス比較や配当利回りについても評価していきます。