米国株デビューをしたいけど、何から買えばいいか分からなければ、とりあえず15万円程度のVTIを買うのが正解です。理由は後述します。
他の著名米国株ブロガーのブログを読んで勉強したが、高配当な個別銘柄とかバフェット銘柄とかS&P500連動ETFとか良さそうな投資対象が多岐に渡り、何から始めてよいかわからない。
そんな人はとりあえずVTIから初めて、米国株投資の実践へと一歩踏み出すことが大事です。VTIを買って失敗はしません。VTIで失敗するときは周りの米国株投資家もほとんどが失敗しているような悪い相場としか言いようがない時です。
VTIとは
VTIとは世界第2位の運用資産額を誇るバンガード社が運用するETFです。正式名称は「バンガード・トータル・ストック・マーケットETF」です。
一言で言うと米国株全体への投資がこのETFだけで実現できます。
理由は対象とするベンチマークにCRSP USトータル・マーケット・インデックスを使用しており、このインデックスはアメリカ株式市場で投資可能な銘柄のほぼ100%をカバーしているからです。
つまり、「投資対象は米国株式市場全て」という事になります。そのため組み入れ銘柄数も3,592と非常に多くなっています。
まさにアメリカ株式市場の縮図のようなETFですね。
それでいて経費率も0.03%と最安の部類のETFになります。
構成銘柄
構成銘柄数が3,592と非常に多いため、構成比率上位10銘柄を合計しても17.2%と少なく、分散効果が高いこともわかります。
ティッカー | 銘柄 | 構成比率 |
APPL | Apple Inc. | 2.8% |
MSFT | Microsoft Corp. | 2.4% |
GOOGL | Alphabet Inc. | 2.3% |
AMZN | Amazon.com Inc. | 1.7% |
FB | Facebook Inc. | 1.5% |
BRK.B | Berkshire Hathaway Inc. | 1.4% |
JNJ | Johnson & Johnson | 1.4% |
JPM | JPMorgan Chase & Co. | 1.3% |
XOM | Exxon Mobil Corp. | 1.3% |
BAC | Bank of America Corp | 1.1% |
業種セクター別構成比率
金融が一番多く20%、次いでテクノロジーが18%、資本財が13%と上位3セクターで過半数以上を構成しています。
株価・チャート
下図は2001年の設定来チャートです。
S&P500連動ETFであるIVVとVTIを比較してみました。VTIはアメリカ全体、IVV(S&P500)はアメリカの代表株500種ですので似たようなチャートの形になっています。VTIの方が若干パフォーマンスは良いようです。
ETFreplay.comより
アメリカ株式市場はリーマンショックこそあったものの数年で立ち直り、最高値を更新し続けていることから、VTIで好調なアメリカ市場の恩恵を受けることができます。
配当・増配率
過去の配当実績ですが、株価上昇とともに配当金の支払額も増えています。増配率はここ5年は10%程度で推移しています。
ちなみに現在の株価に対する配当利回りは1.7%です。
迷ったらVTIと書いた理由
S&P連動のETFや高配当株ETFや10年以上増配し続ける株式ばかりを集めたETFなど低い経費率で魅力的なETFも多くありますが、VTIはS&P採用銘柄、高配当株式、連続増配の株も全部含まれています。
そのため、まずはアメリカ市場全体への投資をVTIを通じて行い、米国株投資を経験することができたら次のETFを買ってもいいですし、VTIを買い増すなど資産を増大させていくのも良いです。投資は分散が大事です。銘柄の分散はVTI一つで達成できていますからあとは時間の分散です。資金は一気に投入せずに何年かかけて投資しきるくらいの長期計画を立てて、資金投入していきましょう。
楽天証券やSBI、マネックス証券で米国株投資が可能です。冒頭で15万円分と書いたのは特定口座で手数料負けしないためです。特定口座の場合、約定代金の0.45%(最低5ドル)必要なことから手数料負けしないためにも1回の取引きは約15万円程度と覚えておくとよいです。
まとめ
- VTI一本で(ほぼ)全アメリカ株への分散投資が可能な、まさに米国株式全体の縮図のようなETF
- 経費率も0.03%と最安クラスで文句なし
- S&P500連動ETFよりもトータルリターンに勝る優秀な実績
関連記事です。タケよん!も2018年から米国株投資デビューをしました。