楽天投信投資顧問が頑張っていますね。日本人に人気のバンガード社のETFであるVTIを投資対象とした投資信託を出しています。
投資信託タイプなので100円から簡単に米国株式に投資できます。それがこの「楽天・全米株式インデックス・ファンド」ですね。
似たような仕組みの投信には他にも楽天VTこと、楽天・全世界株式インデックス・ファンド、楽天VWOこと楽天・新興国株式インデックス・ファンドなどがあります。
米国株式に低コストに投資する手段が増えてきています!
本記事の結論・まとめ
- 楽天VTIはバンガードのVTIを投資信託として日本人向けに買いやすくしたもの
- ノーロードの投資信託なので100円からでも手数料ナシで購入可能
- 信託報酬は本家VTI+0.1296%と低廉
- 少額でアメリカ株式への積立投資に最適
楽天・全米株式インデックス・ファンド(通称・楽天VTI)とは
楽天VTIと呼ばれるとおり本家はバンガード社のバンガード・トータル・ストック・マーケットETFです。今日はこの本家VTIと楽天VTIを比べてみます。
本家VTIとは
VTIとは世界第2位の運用資産額を誇るバンガード社が運用するETFです。正式名称は「バンガード・トータル・ストック・マーケットETF」と言うニューヨーク証券取引所に上場するETFです。
対象ベンチマークはCRSP USトータル・マーケット・インデックスです。このインデックスはアメリカ株式市場で投資可能な銘柄のほぼ100%をカバーしています。
つまり、「投資対象は米国株式市場全て」という事になります。組み入れ銘柄数も3,368銘柄と非常に多くなっています。
経費率も0.04%と最安の部類のETFになります。
2001年設立と18年の歴史のあるETFです。ファンドの純資産額は1000億ドルに迫るほどの超巨大ETFです。ちなみに国内最大のETFはTOPIX連動型上場投資信託の約7兆円=655億ドル)ですね。
VTI概要 |
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ベンチマーク | CRSP USトータル・マー ケット・インデックス |
経費率 | 0.04% |
構成銘柄数 | 3,638 |
売買回転率 | 4.10% |
ファンド設定日 | 2001.5.24 |
決算 | 四半期 |
本家VTIのセクター別構成比率
時価総額アメリカ株式市場の時価総額の構成比率が再現されているため、金融セクター、テクノロジーセクターがそれぞれ20%、18%と上位を占めています。
本家VTIのチャート
VTIの1年5年15年間のチャート(青)です。比較用に日経平均株価(赤)も表示させています。
まずは1年間のチャートです。VTIが約15%伸びています。ボラティリティもVTIのほうが低く、日経平均よりもマイルドな値動きです。
続いて3年間のチャートです。3年で74%の成長率は素晴らしいですね。
最長の15年間のチャート比較です。リーマンショックの時期をまたいでいますが、VTIの209%の成長は素晴らしいですね。
特筆すべきは日経平均との違いですね。日経平均株価はボラティリティが高い点と、リーマンショックからの回復に要した期間ですね。
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楽天VTIの目論見書を読む
楽天VTIの目論見書を読んでみました。インデックスファンドという事もあり、本家VTIとほぼ同じですね。決算が年1回と言う点は本家VTIと異なります(本家VTIは年4回です)。
投資対象地域:海外(北米)
対象インデックス:CRSP USトータル・マー ケット・インデックス
為替ヘッジ:なし
決算:年1回(毎年7月15日)
投資先:バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI)
下図のように楽天VTIを通じて本家VTIに投資することになります。
※楽天投信投資顧問 楽天・全米株式インデックス・ファンド 交付目論見書より引用
信託報酬:0.1696%
この信託報酬は投資対象の本家VTIの信託報酬(0.04%)を含んだ数値になります。
まとめ・楽天VTIはアリかナシか
まず、投資先となる米国株式市場が優れた投資先であるため積極的に米国株式へ投資していきたいです。
その投資手段としてこの楽天VTIは非常に有効です。その理由は下記です。
- 投資信託のため、100円から気軽に投資が可能
- ノーロードのため初期費用(買付手数料・為替手数料)が不要
- 信託報酬が低廉(本家VTI分を除くとたったの0.1296%)
本家VTIをポートフォリオに組み込む場合、手数料負けしないように十数万円ずつは買い付けたいですが、楽天VTIの場合、投資信託であるメリットを利用して少額で毎月積み立てることができます。ドルコスト平均法のメリットも最大限教授できます。
楽天証券からの場合、買い付け手数料も信託財産留保も不要です。そのため、ドルコスト平均法の効果を享受するために楽天VTIを積み立て設定で定期買い付けをしつつ、一定額たまったら一度、解約して本家VTIに投資しなおす作戦もありですね。その場合、ドル転のための為替手数料は必要ですが、楽天投信投資顧問等への信託報酬分(0.1296%)のコストカットが実現できます。
ただし、本家VTIを直接買い付ける場合、外国税控除を受けるために確定申告が必要になる点は注意が必要です。
(通称・楽天VWO)楽天・新興国株式インデックス・ファンドが良い
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