優待クロスを続けていると制度クロスに挑戦したくなる時がありますよね。
そうなるとネックになるのが逆日歩いくらなの?問題です。
最大逆日歩は計算サイトで確認したりAIに聞いたりして確認されている方も多いと思います。
私も普通に使います。毎回手動で計算するより手っ取り早いですからね。

でも、どうしてその計算結果になっているか理解していますか?
AIの言いなりで良いんですか?笑

え?めっちゃ煽るやん!ちょっと教えてください!
計算サイトやAIに任せるのは全然良いのですが、投資に使う以上は理屈を理解しておくことは最低限必要だと思います。
そこで今回は、優待クロスで気になる「最大逆日歩が最悪いくらになるのか」を、自分で計算する方法をまとめます。
この記事では話をシンプルにするため、権利付き最終日の制度信用売りに絞って説明しますね。
最大逆日歩はどうやって計算する?
計算自体はシンプルです。
基本は、最高料率 × 倍率 × 株数 × 日数 です。まずはこの公式を頭に叩き込みましょう

なんか数学の授業みたいだね
ただ、この最高料率は株価によって変動しますし、「倍率」や「日数」も色々な「条件」によって異なります。
この最高料率も倍率も「日本証券金融」いわゆる「日証金」のサイトで確認することができます。
例えば9月末に私がプレミアム優待クラブ5万ポイント目当てに2,000株を制度クロスしたAZ-COM丸和ホールディングス(9090)を例にとって解説します。
最大逆日歩=最高料率(1.8円) × 倍率(8倍) × 株数(2,000株)×日数(1日)=28,800円です。
なので最大で28,800円の逆日歩を支払う可能性があったわけです。
ちなみに上記の金額は計算上の最大値であって、株の不足状況によって実際の逆日歩の金額は変わります。
料率は翌日にならないと分からないので最大の場合の逆日歩がいくらになるか?をもとに制度クロスするのかどうかを判断することになります。今回の例だと

プレミアム優待クラブ5万pt分を最大28,800円のコストで貰える計算か。
許容できるし更に安くなればラッキーだね✌
と考えて制度クロスしたわけです。
さて、続きは最高料率、倍率、日数について解説していきます!
最後まで読んで理解出来たらあなたも逆日歩マスターですね!

逆日歩マスターって何か嫌な名前やな笑
高額逆日歩の常連さんみたいで😢
株価で決まる「最高料率」を確認する
最高料率は日証金のサイトで公開されています。金額そのものを丸暗記する必要は無いですが、株価によって最高料率は変化することを覚えておきましょう。
日証金のサイトに掲載されている最高料率早見表(株式)のPDFを開いてみましょう。

この早見表は細かいのですが、見るべき箇所は売買単位の列と株価の組み合わせです。売買単位は大抵の株は100株ですよね。
今回のAZ-COM丸和ホールディングス(9090)の場合は権利付き最終日の2026年9月28日(月)の終値が891円。売買単位は100株です。なので100株、株価900円以下のセルを見ると最高料率が1.8円と載っています。
ちなみに901円以上になると料率が2.0円のテーブルになるので、900円以下で引けてくれることを願ってました笑

これで最初の計算式の 最大逆日歩=最高料率(1.8円) × 倍率(8倍) × 株数(2,000株)×日数(1日)=28,800円 の最高料率(1.8円)の部分が理解できましたね。
※この記事では、日証金の「最高料率早見表」にある1日分の最高料率を使って計算しています。
「倍率」は権利付き最終日だと「4倍・8倍・10倍」のどれかになる
ここが優待クロスでは結構重要です。ルールは後程解説しますが4倍なのか10倍なのかで最大逆日歩の金額が倍以上変わってきますからね。
権利付き最終日は最低でも4倍になります
さらに注意喚起、申込制限、申込停止のいずれかに該当すると8倍になって「最高料率を10倍とする臨時措置」を指定している場合は10倍になります。

いやいや待って!難解用語を畳み掛けんといて!申し込み停止とか界王拳10倍とか何それ!?

混乱させちゃってすみません!順番に解説していきますね👍
権利付き最終日に向けて信用売りが一気に増えると「このままだと株が足りなくなるかも」という銘柄が出てきます。
信用売りは、自分が持っていない株を誰かから借りてきて売る取引です。そのため、優待クロスが集中して株を借りたい人が増えると、貸してくれる株が足りなくなり「株不足」が起こります。
そんなときに株を貸す側の日証金が「このままだと株の調達が厳しいですよ」と出すのが注意喚起です。
さらに株不足が深刻になると、今度は申込停止(いわゆる売り禁)。「これ以上、新しく株を借りる申込は止めますよ」という措置です。ここまでくるとそもそも信用売りが出来なくなるため優待クロス自体が出来なくなります。
それでも株の調達がかなり厳しい。そんな場合に出てくるのが「最高料率10倍」の臨時措置の適用です。
まとめると以下のようになります。
注意喚起 → 逆日歩の上限を引き上げる → 倍率が8倍になる!
売り禁 → 新しく株を借りる申込を止める → 倍率が8倍になる!更に空売りがそもそもできなくなる!
10倍指定 → 最高料率を10倍とする臨時措置が適用される → 倍率が10倍になる!
日証金のサイトで例であげたAZ-COM丸和ホールディングス(9090)を検索してみると以下のように表示されます。
2026/9/24時点ではすでに注意喚起になっており、2026/9/28は申込停止(いわゆる売り禁)になっていることが確認できます。

また、注意喚起や申込停止になる場合、日証金のトップページにお知らせが掲載されるのでこちらからでも分かります。

ちなみに最高料率を10倍とする臨時措置が発表されると同様に「貸借取引品貸し申込における品貸料の最高料率10倍適用について」というタイトルで通知が出ますので権利日前はチェックしておくと良いかもしれません。

上記のお知らせのPDFを開くと下図のような内容があり、キング(8118)が株不足により品貸料の最高料率が10倍になることが書かれています。

同じように銘柄ごとの詳細ページを見ると臨時措置欄に「10倍」と表示されるのでこちらでも確認できます。

これで最初の計算式 最大逆日歩=最高料率(1.8円) × 倍率(8倍) × 株数(2,000株)×日数(1日)=28,800円 の倍率部分が理解できましたね。
※10倍適用されたのは別で例示したキング(8118)であり、AZ-COM丸和ホールディングス(9090)は申し込み停止措置だけのため倍率は8倍となります。
「逆日歩の日数」にも注意
お次は「何日分の逆日歩がかかるのか」です。
株式の売買は、約定したその日に株とお金を受け渡しするわけではありません。約定日から2営業日後に受渡しです。

ネット通販みたいやな。届くまでに2日かかるみたいな。
例えば月曜日に制度で信用売りすると、受渡しは水曜日です。そして火曜日に現渡しによる返済をすると株の受渡しは木曜日になります。受け渡し日ベースでは水曜に借りて木曜に返済をするので株を借りている期間は1日分になります。
月曜 信用売り
火曜 現渡し
水曜 売り建て分の受渡し ←この日から株を借り始める
木曜 現渡し分の受渡し ←この日に借りた株を返す
金曜
土曜
別の例を挙げると、水曜日に制度で信用売りすると、受渡しは金曜日です。そして木曜日に現渡しによる返済をすると株の受渡しは週明け月曜日になります。受け渡し日ベースでは金曜に借りて月曜に返済をするので株を借りている期間は3日分になります。
水曜 信用売り
木曜 現渡し
金曜 売り建て分の受渡し ←この日から株を借り始める
土曜
日曜
月曜 現渡し分の受渡し ←この日に借りた株を返す
更に年末年始などは祝日も挟まり更に日数が増えるので注意が必要です。
最初に例示したAZ-COM丸和ホールディングス(9090)の場合へ権利付き最終日が9月28日(月)だったので逆日歩日数は1日のパターンでした。
これで最初の計算式の 最大逆日歩=最高料率(1.8円) × 倍率(8倍) × 株数(2,000株)×日数(1日)=28,800円 の日数部分が理解できましたね。
もし仮に10倍適用・権利付き最終日が水曜日だったら
では、先ほどのAZ-COM丸和ホールディングス(9090)で条件を少し変えて計算してみます。
株価891円、2,000株の条件はそのままに権利付き最終日が水曜日、最高料率10倍適用の通知が来ていたらどうなるのでしょう?計算式は以下のように変わってしまいます。
最大逆日歩=最高料率(1.8円) × 倍率(10倍) × 株数(2,000株)×日数(3日)=108,000円
プレミアム優待クラブ5万ポイントを貰うのに、最大で108,000円の逆日歩が発生する可能性があるということです。
もちろん実際の逆日歩が最大まで付くとは限りません。
ただ、10倍指定に加えて逆日歩3日分となると、優待額の5万円を大きく超えてしまう可能性が出てきます。
これでは「ローリスクで優待を取る」という優待クロスの魅力がかなり薄れてしまいますね。
「最大逆日歩」と「実際に発生する逆日歩」は違う
最大逆日歩は絶対に必要なコストではありません。
最大逆日歩はあくまでも「最悪この金額必要になる」という上限額です。
実際の逆日歩は品貸入札で決まるので、翌日になってみないと分かりません。
当記事中で例示しているAZ-COM丸和ホールディングス(9090)は2026年9月28日、最大14.4(1.8円×8倍)円に対して実際にかかった逆日歩は7.00円でした。
実際の逆日歩がいくらになったかは翌営業日10:30以降に銘柄別の賃借取引情報ページに記載されます。

上図の赤枠の通り最大14.4円かかる可能性があったものの、実際は7.00円で済んだということですね。
最大逆日歩は、最悪の場合にいくらまでかかるのかを見るための数字と覚えておきましょう。
今回、プレミアム優待クラブ5万ポイント目当てに最大28,800円かかるリスクを取ったけど実際の逆日歩は7円×2,000株で14,000円で済んだ!という結果になりました。
まとめ・最大逆日歩が分かれば、制度信用でクロスするか判断しやすい
制度信用を使った優待クロスでは、優待の金額だけでなく最大でいくら逆日歩を払う可能性があるのかも把握することが大事です。
今回はあくまで、権利付き最終日の最大逆日歩の計算方法に絞って説明しました。
もちろん最大逆日歩=実際の逆日歩ではありませんし、権利日以外でも逆日歩は発生(大抵の場合はごく少額)しますし、申し込み停止措置(通称売り禁)になればそもそも制度信用売りができなくなることもあります。
細かいルールは他にもありますが、まずは「最大でいくらになるのか」を自分でも計算できるようになればあなたも優待クロス中級者です。
これで今度からオフ会で逆日歩の話題になったても頭の中で公式思い浮かべながら計算するとコイツできる!って一目置かれますね笑
公式、再録しておきますね!
最大逆日歩 = 最高料率 × 倍率 × 株数 × 日数 ですよ👍

ここまで理解できればあなたも逆日歩マスター!!