まいど!タケよん!(@takeyon7)です。
先日、世界中の株式に投資できる投資信託を調べていた時のことでした。
楽天VTと同じ指数なのに楽天VTより信託報酬が安いファンドを見つけてしまいました。
気になったので調査をしてみます。同じインデックスならコストは安い方がいいですもんね。
「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」が楽天VTなら「SBI・全世界株式インデックス・ファンド」はSBI・VTと言うのでしょうか。
果たしてこの楽天VTと似通ったSBI・全世界株式インデックス・ファンドがどんなものか調べて見ました。
本記事の結論・まとめ
- 楽天VTと連動目標インデックスは同じ
- 中身はVTではなく、SCHB、SPDW、SPEM
- 3つのETFの経費率の合算でVTより低経費率を実現
- 実は楽天VT(0.2196%)より低コスト(0.150%)
- 全世界への投資手段として一考の価値あり
SBI・全世界株式インデックス・ファンドの特徴
どストレートに「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」を意識した名称のファンドです。ちなみに旧称は「EXE-i つみたてグローバル(中小型含む)株式ファンド」です。
旧称を聞いたことがある人もいるのでは?
連動目標とする対象インデックスも楽天VTと同じFTSEグローバル・オールキャップ・インデックスです。
このインデックスは全世界のほぼすべての株式と言っても過言ではない98%カバーしていています。
つまりこのインデックスを対象とする投信やETFに投資をすると全世界のほぼ全ての株式に間接的に投資していることになります。
SBI・全世界株式インデックス・ファンドの投資対象は?
SBI・全世界株式インデックス・ファンドは全世界の株式をカバーすべく、3つのETFに投資をしています。
ETF名 | 投資対象 | ティッカー |
シュワブU.S. ブロード マーケットETF |
全アメリカ株式 | SCHB |
SPDR ポートフォリオ・ ディベロップド・ワールド (除く米国) ETF |
世界株式 (アメリカ除く) |
SPDW |
SPDR ポートフォリオ・ エマージングマーケッツ ETF |
新興国 | SPEM |
投資先の異なるETFをバランス良く組み合わせることでVTと同じFTSEグローバル・オールキャップ・インデックスに連動するように設計されています。
上記3つの投資割合のうち約50%はSPDWのため、アメリカへの投資が半数を占めています。
SBI・全世界株式インデックス・ファンドの購入手数料は?信託報酬は?
ノーロード投資信託のため購入時、売却時に手数料はかかりません。
信託報酬は0.150%(税込み)です。これは楽天VTの0.2196%(税込み)を大きく下回っており、同じインデックスを連動目標とするならSBI・全世界株式インデックス・ファンドの方がより高リターンへの近道と言えます。と言っても差分の0.0696%だけですが。
なぜ楽天VTよりも大きく手数料が安価なのでしょうか。それは組み込まれているETFの経費率に差があるからです。
ファンド | ティッカー | 投資割合 | 経費率 |
SBI・VT | SCHB | 51.08% | 0.03% |
SPDW | 37.62% | 0.04% | |
SPEM | 10.18% | 0.11% | |
楽天VT | VT | 100% | 0.10% |
楽天VTの投資先であるVTは経費率が0.09%です。
一方でSBI・全世界株式インデックス・ファンドはSPEMのみがVTより高い0.11%です。ただ、投資割合は10%強ですのであまり信託報酬の引き上げ要因にはなっていません。むしろ残りの90%近くを占めるSPDW、SCHBが0.03~0.04%と優秀な経費率です。
SBI・全世界株式インデックス・ファンドの投資先ETFの理論経費率は0.0416%と言えます。そこに運用会社の取り分を乗せた0.150%がこのファンドの信託報酬となっています。
SBI・全世界株式インデックス・ファンドの分配金は?
決算は11月12日です。ただし分配が行われるかは分かりません。以下は目論見書からの引用です。
分配対象額の範囲は、繰越分を含めた経費控除後の利子・配当等収益と売買益(評価益を含みます。)の全額とし、委託会社が基準価額水準、市場動向等を勘案して収益分配金額を決定します。
ただし、分配対象額が少額の場合は、分配を行わない場合があります。また、将来の分配金の支払い及びその金額について示唆、保証するものではありません。目論見書より引用
とあるので必ず分配があるかは分かりません。
ただ分配金が無いことは悪いことでは無く、むしろ課税タイミングを後ろ倒しにすることで複利効果を高められるメリットも備えています。
SBI・全世界株式インデックス・ファンドのパフォーマンスは?
設定が2017/12/6のファンドですので年間リターンはありません。
リターンは6か月で11.30%と申し分ありません。ただしベンチマークとの乖離が6か月で-1.07%あるのが気になるところです。
月次レポートより引用
総資産額が低いうちはトラッキングエラーも出るのでこれから収束していってくれる事を期待しています。
ブログ後記
SBI・全世界株式インデックス・ファンドを知るいい機会になりました。宣伝がうまく無いのかファンドの資産額では楽天VTの方が10倍多いですね。
同じインデックスへの連動を目指すと言う目的は同じですが、手段とするETFが異なります。
投資家からすれば目的が同じがあればコストを極力下げたいのでSBI・全世界株式インデックス・ファンドは全世界に投資する場合の有力な選択肢になりそうです。
ほな、また。
関連記事です。世界中の株式に投資できる投資信託を比較してみました。