2024年は米政策金利のが利下げが行われました。2025年も3%台半ばの水準への利下げの継続が見込まれているというニュースも目にします。
そこで気になってくるのが米国債券への投資です。私自身も米国債券への投資に興味が出てきたので調べてみました。
また運用資金が増えてきた点、リスク資産のポートフォリオが株100%な点も気になっており、債券を組み込もうか迷い始めたのも調査してみたきっかけとなりました。
東証上場ETFで投資を行うメリット
私が米国債券に投資をするなら有名なBND(バンガード・トータル・ボンド・マーケット ETF)などではなく東証に上場しているETFで投資したいと考えています。
その理由は米国ETFに投資するよりも以下のメリットがあるからです。
- ドル転・円転のコストが不要
- 二重課税調整の対象となるETFがある
- 代用有価証券として使える
ドル転・円転のコストが不要
BNDなどを買おうとするとドル転する必要があり証券会社によっては0.25%程度の手数料を取られる場合があります。SBIや楽天証券では手数料が無料に引き下げられています。
二重課税調整の対象となるETFがある
米国株投資による分配金・配当金には米国で10%課税され、さらに日本でも20.315%課税されることとなり二重に課税されることになります。
確定申告で一部取り戻すことも可能ですが手間ですよね。
これを東証上場のETFを通じて投資する場合、外国税額控除の制度により、自動的に二重課税調整の対象となります。
米国債券に投資できるETFを調べてみた
気になるETFを比較できるように一覧にしてみました。抽出条件は以下のとおりです。
- 投資対象が米国の債券であること
- 投資不適格債権(ハイイールド債権)は除く
- 上記条件で分配金利回り上位10種類
コード | ETF名称 | 投資対象 | 為替 ヘッジ |
分配金 利回り |
信託報酬 | 二重課税 調整の対象 |
2093 | 上場Tracers 米国債0-2年ラダー(為替ヘッジなし) |
残存期間が2年以下の米国国債 | 無し | 5.06% | 0.066% | 〇 |
1496 | iシェアーズ 米ドル建て投資適格社債 ETF (為替ヘッジあり) |
米ドル建て投資適格社債 | 有り | 4.31% | 0.308% | 〇 |
2649 | iシェアーズ 米国政府系機関ジニーメイ MBS ETF(為替ヘッジあり) |
米国の政府系不動産担保証券 (ジニーメイパススルー証券) |
有り | 3.73% | 0.138% | 〇 |
1486 | 上場インデックスファンド米国債券 (為替ヘッジなし) |
米国債 (償還残存期間7年以上10年未満) |
無し | 3.54% | 0.176% | - |
2621 | iシェアーズ 米国債20年超 ETF(為替ヘッジあり) |
米国債 (償還残存期間20年以上) |
有り | 3.55% | 0.154% | - |
2554 | NEXT FUNDS ブルームバーグ 米国投資適格社債(1-10年)インデックス (為替ヘッジあり)連動型上場投信 |
米国投資適格社債 (償還残存期間10年未満) |
有り | 3.47% | 0.297% | 〇 |
2648 | NEXT FUNDS ブルームバーグ 米国国債(7-10年)インデックス (為替ヘッジあり)連動型上場投信 |
米国債 (償還残存期間7年以上10年未満) |
有り | 3.13% | 0.143% | 〇 |
2257 | iシェアーズ 米ドル建て投資適格社債 ETF |
米ドル建て投資適格社債 | 無し | 3.00% | 0.099% | 〇 |
1482 | iシェアーズ・コア 米国債7-10年 ETF (為替ヘッジあり) |
米国債 (償還残存期間7年以上10年未満) |
有り | 2.99% | 0.154% | - |
1656 | iシェアーズ・コア 米国債7-10年 ETF |
米国債 (償還残存期間7年以上10年未満) |
無し | 2.97% | 0.154% | - |
気になった投信は3つ
一覧にして気になったのは以下の3つです。
上場Tracers 米国債0-2年ラダー(為替ヘッジなし)(2093)
分配金利回り重視です。直近1年の利回りで唯一5%超なのはこのETFだけでした。
理由としては残存期間2年以下の債券だけを対象にしているので直近の高金利の債券だけが組み込まれていることになります。
これから利下げが続けば分配金利回りの低下も予想されます。
リターンを阻害する信託報酬が他よりも圧倒的に安いのも好きです。
iシェアーズ 米ドル建て投資適格社債 ETF (為替ヘッジあり)(1496)
次に気になったのはこちらですがやはりポイントは高利回りな点です。
利回りが高くなっている理由は他のETFが国債に投資しているのに対し、こちらのETFは投資対象が社債です。その分、他のETFよりはリスクが高くなっている点には注意です。
また、最近の円安に対してヘッジが効いているのもポイントです。
やや信託報酬が高いのが気になりますが。
NEXT FUNDS ブルームバーグ米国国債(7-10年)インデックス(為替ヘッジあり)連動型上場投信(2648)
こちらは分配金利回りは他の2つに劣りますが対象が国債、信託報酬は低めな点でリストアップしてみました。
同様に最近の円安に対してヘッジが効いているのもポイントです。
債券投資そのもののリスクよりも為替リスクの方が大きいと感じていますので為替ヘッジはあった方が良いかなと思っています。