毎月分配投信は長期投資の敵で無分配投信は味方の理由を分かりやすく解説

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まいど!タケよん!(@takeyon7)です。

経済成長が続く中では長期投資はプラスサムゲームとなります。

パイの取り合いではなく、(額は置いといたとしても)全員が儲かる仕組みです。

今日はその理由を分かりやすく解説します。キーワードは課税の先送りです。

本記事の結論・まとめ

  • 課税タイミングの違いを理解しよう!
    • 運用会社が配当を受け取るとき→非課税
    • 投資家が分配金を受け取るとき→課税
  • 課税後ろ倒しメリットは僅かだけどある(5年で0.66%)
  • 買付手数料がある毎月投信は更にパフォーマンス悪化

課税タイミングが違う!

投資家が投資信託を購入し、投資信託は企業の株式などに投資をすることで運用利益を得ます。

利益は分配金として還元されることもあれば基準価格が上昇し含み益として投資家に利益をもたらすこともあります。

利益確定時に課税される点に注目です。毎月分配投信と無分配投信とで差が出るのかを比較してみました。

その前に個別株投資、分配型投信、無分配投信のお金の流れを確認してみます。

個別株投資の場合

まずは投資信託ではなく、個別銘柄を購入した場合のお金の流れを確認します。

  1. 投資家が株式を購入
  2. 株式で配当金が発生、投資家に支払われる
  3. 含み益も出たので株式を売却し売却益を得る

シンプルですね。ここで2で配当金を受け取る際と、3で売却益を得た際にそれぞれ約20%課税されます。

分配型投信の場合

私たち投資家が投資信託を購入し、分配金を受け取るまでの流れを説明します。

  1. 投資家が投資信託を購入
  2. 運用会社(投資信託)は株式を購入
  3. 株式で配当金が発生、運用会社(投資信託)に支払われる
  4. 運用会社(投資信託)は運用益の一部を分配金として投資家に支払う
  5. 投資信託を売却し、売却益を得る

個別株投資と違い株式の配当金は一度運用会社(投資信託)が受け取ってから投資家に分配されます。

ここでのポイントは3の配当金には課税されない点です。4と5で分配金、売却益として投資家が利益を得るタイミングで課税されます。

つまり運用会社が配当金を受け取ってから投資家に支払われるまでの間、課税タイミングを後ろ倒しにすることができます

このメリットの大きさはあとで説明します。

無分配投信の場合

では分配金を出さない投資信託の場合はどうでしょう?

この場合は売却益を得たタイミングで課税されます。

  1. 投資家が投資信託を購入
  2. 運用会社(投資信託)は株式を購入
  3. 株式で配当金が発生、運用会社(投資信託)に支払われる
  4. 投資信託を売却し、売却益を得る

つまり3で運用会社が得た配当金は課税されずに再投資ができることになります。複利効果で更に利益を伸ばすことができます。

課税の後ろ倒しのメリットを比較する!

具体例を示してみます。

以下の2種類の投資信託があったとします。最初に一括で100万円分購入し、20年後に売却します。その間に分配金の支払いを受けた場合は即刻全額再投資することとします。

投信A投信B
分配金なし毎月
分配方針分配しない利益は全額分配
年間利回り6.2%(月利0.5%で計算)
買付手数料なし
信託報酬なし

投信AとBの違いは分配金の支払いと分配方針です。投信Aは分配しない方針のため、基準価格が前月比0.05%上がります

一方で投信Bは利益分を全て分配するので基準価格は変わりません

シンプルにするために各種手数料は無しで計算しています。

投信Aの場合

分配金支払いがありませんので保有する投信の価値は次のように変化していきます。

1か月目:¥1,000,000×100.5%=¥1,005,000
2か月目:¥1,005,000×100.5%=¥1,010,025

この間投資家は含み益が毎月0.5%づつ増えていくことになります。含み益なのでもちろん課税されることはありません。

60か月目:¥1,342,139×100.5%=¥1,348,850

60か月後に解約するとここで初めて含み益が実現損益に変わり、利益(¥348,850)の20%課税されますから手元に残るのは¥1,279,080です。

下のグラフは資産額の推移です。元本は100万円のままで評価額が成長し、解約時に課税されているのが分かります。

投信Bの場合

分配金の支払いを受けるので先ほどより少しややこしくなります。

1か月目:投資元本は¥1,000,000ですので0.5%分の分配金¥5,000を受け取れますが20%課税されるので、手元に残るのは¥4,000です。全て再投資するので投資元本は¥1,004,000となります。
2か月目:投資元本は¥1,004,000ですので0.5%分の分配金¥5,020を受け取れますが20%課税されるので、手元に残るのは¥4,016です。全て再投資するので投資元本は¥1,008,016となります。

60か月:投資元本は¥1,265,578ですので0.5%分の分配金¥6,328を受け取れますが20%課税されるので、手元に残るのは¥5,062です。全て再投資するので投資元本は¥1,270,641となります。

その後解約しても含み益も含み損の無い状態ですので解約時には課税されず、手元に残るお金は¥1,270,641です。

下のグラフは資産額の推移です。毎月分配を受けるたびに課税されては投信の買いなおしをして居ます。買いなおし時に元本も同時に増えていきます。

投信ABの差は5年で0.66%(¥8,439)

意外と少なかったと思われるかも知れませんが塵も積もれば山となります。

資産を最大化するためにはこういったお得にするための計算の積み重ねとなります。

今回はノーロード投信で計算してみましたが、もし購入手数料が必要な投信の場合、Bパターンの場合は配当再投資時に買い付け手数料分損するため、更にパフォーマンスが悪くなります

ブログ後記

十分に調べて記事にしていますが、税金分野は難しいですね。万一誤っていたら教えて下さい(汗)。

あとこれって楽天VYMの存在意義になるような気がしてきました。本家VYMから配当を受け取るとその時に課税されますが楽天VYMなら分配を出さないそうなので売却するまで課税タイミングを先送りに出来ると。

二重信託報酬分と課税先送り効果とのどちらが効果あるかですね。


関連記事です。楽天VYMも分配金を出さない方針のようです。

楽天VYMこと楽天・米国高配当株式ファンドで配当金生活?は間違い!
2018年1月に楽天投信投資顧問から発売された米国株ETFシリーズの一つ、楽天・米国高配当株式ファンドの紹介記事です。

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