投資信託の運用報告書の実質手数料を必死に見比べるのは無駄だった

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まいど!タケよん!(@takeyon7)です。

投資信託でインデックス投資をしていると値動きはインデックス連動だから低コストこそ正義!と思っていますよね?正解です。

では低コストを追い求めて設定指数が同じ投信の運用報告書を見比べて実質コストを比較して、実質コストが最安の投信を選んでいませんか?

悪くは無いですが、参考程度に捉えておく必要があります。

運用報告書に載っているコストとは

投資信託の運用報告書を見て見ると投信の運用に係る様々なコストが載っています。

お馴染みの信託報酬などの固定費用の他にも変動費用として監査費用であったり、運用報告書の印刷・発送費用なども載っています。他にも株式の売買手数料なども計上されています。

これらのコストは投資信託の運用資産から差っ引かれています。

ただ、運用報告書に載らない隠れたコストもあることを私たちのような個人投資家は知っておくべきです。

プリンシパル(相対取引)取引とは

個人投資家だと証券会社に注文を出して取引所を通して株式売買を行いますが、これをエージェンシー取引と言います。一方で投資信託の運用会社が行う取引の方法にプリンシパル取引というものがあります。

株式の売買方法のひとつで、取引所を通さずに投資家と証券会社が相対で行う取引のこと。相対売買ともいわれる。

投資家が一度に大量の注文を執行する際に、マーケットインパクトを極力抑えながら短期間で注文できるなどの利点がある。

エージェンシー取引に対する言葉。

野村証券HP 証券用語解説集より

証券会社を通じて取引所取引を行うのがエージェンシー取引、証券会社と直接取引を行うのがプリンシパル取引です。取引方式によって手数料の体系が異なります。

取引方式による手数料体系の違い

エージェンシー取引の場合は私たちの普段の株式売買と同じなのでイメージしやすいかと思います。例えばA株式会社の株を株価1,000円×100株(10万円分)買った場合に100円の手数料が発生します。

この場合はA株式会社の株式を取得単価1,000円で取得し手数料100円を支払ったことになります。

プリンシパル取引の場合はA株式会社の株式100株を10万100円で購入します。この場合は手数料は取得単価(株式の購入価格)に含まれる形になります。取得単価は1,001円、手数料は0円と言う事になります。

取引方法取引き内容手数料資産実質コスト
エージェンシー取引1,000円の株を1,000円で100株購入100円10万円100円
プリンシパル取引1,000円の株を1,001円で100株購入0円10万円0円

あら不思議、どちらの取引方法でも10万円の価値の株を手に入れるのに10万と100円を支払っています。しかし、エージェンシー取引の場合はコスト100円、プリンシパル取引の場合は手数料0円と言う計算になります。

この場合、運用報告書ではプリンシパル取引を多用した投信の場合の方が見かけ上のコストが安くなる不思議な事象が発生してしまいます。投信が保有する資産は同じなのに…です。

インデックス投信のコストは基準価格との乖離で判断

信託報酬での比較はダメ。実質コストでの比較もダメ。投信を比較する方法が無い?

基準価格で測れば良いです。例を用意しました。以下のA,B2つの同じインデックスへの連動を目指す投資信託、どちらが優秀ですか?

投信年間騰落率信託報酬実質コスト
投資信託A5.30%0.15%0.20%
投資信託B5.50%0.15%0.30%

信託報酬が同じでも目論見書を見て実質コストが安い投資信託Aかと思ったら誤りです。実は優秀なファンドマネージャが取引コストを抑えるためにプリンシパル取引を活用しまくったB投資信託の方が優秀です。

基準価格の年間騰落率が高かったり、ベンチマークとの乖離が少ない投信が優れた投信と言えます。

ブログ後記

タケよん!も一時期実質コストこそ真のコスト!信託報酬横並びならどの投信がお得なの!?って調べた時期がありました。

が、twitter等で情報を収集していくうちに実質コストが全てではない事を知ることができました。今後ベンチマークとの乖離に着目した記事も書く予定です。

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